2005年1月2日(Sun) ロンドン ロンドン塔、テートモダン、大英博物館
『上澄みと沈殿、あるいは濾過』
冷ややかな空気、澄んだ青空のもと、ロンドン塔へGO。ロンドン塔の中を探検。イギリス王室に関する歴史がわかるときっと楽しめます。僕はまぁこんなものかなという感じ。
ロンドン塔からテムズ河沿いにミレニアムブリッジまでてくてくと。ミレニアムブリッジを渡ってテートモダンに行くわけですが、ここが風の通り道になっていて寒いのなんの。身が凍えます。
テートモダンは2000年に古い発電所を改築してつくった現代美術館。建築自体がけっこう面白いです。ロスコの部屋が印象に残った。ロスコの絵を見ると、身体の中で軽いものと重いものがきちんと分かれていくような感覚がある。僕らってそういうものをごちゃごちゃにして普段生きているのだけど、それがきれいに沈殿したり上澄んでいくのがとてもきもちいい。
ミレニアムブリッジを渡り返して、大英博物館へと向かう。途中のSOHO周辺もちょこっと歩きまわってみる。ロンドンはスクエアといって住宅街の中の道路が交わるところに公園があったりするのだけど、これがとてもいい。人はそのまま公園を歩いて、通り抜けたりするわけだけど、緑のなかを通るとまるで濾紙を通ったように、不純物がなくなっていくような感覚になれる。もともと恵比寿神社といったこういったスクエア形式が好きな僕にとってはたまらなく魅力的だった。日本もこういったスクエアみたいなものをつくると街の雰囲気が和らぐのだけどな。いずれ、暇なときにでも、ロンドンのスクエア巡りでもしてみたいなと思ったよ。
大英博物館はすばらしいです。イギリスが世界中から集めた彫刻や像、お宝の類がこれでもかこれでもかと出てくるわけだから。エジプトものが特に優雅でよいです。スーダンの特別展で、それも古代のヌビアのものが展示されていて、もしかしたら『アイーダ』みたいに運命の人と出逢えるかなと期待したけれど、さすがに逢わなかったよ。ちょっとどきどきしたんだけどなぁ。少なくとも僕はヌビアの女王と恋に落ちたエジプトの将軍ではなかったみたいだ。
大英博物館を出ると、さすがにちょっと見すぎたのかふらふら。珈琲ショップでケーキなど食べて糖分を取り返したり。
ロンドンという街はすごく肌に合うかもしれないなんて思ったり。
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